潜在意識の恐いところは、『シールド』が張れないところです。
基本的に、どんな物でも進入を許してしまいます。
極端に言えば、認識していなくても進入してくるわけです。
四角い部屋を丸く掃いたとして、顕在意識は綺麗になったと認識するでしょうが、潜在意識は隅っこの埃をしっかりと認識しています。
そして、取り込みます。
聴覚は、寝ていても働いているのです。
だから、寝ているときに騒がれると、起きる訳です。
寝ているときに、聴力がダウンするなら、どんなに大声を出しても、私達は起きないはずです。
しかし、そうではありません。
私達の『認識』は、顕在意識がその一部分を拾っているだけで、その他、大多数の情報は、そのまま潜在意識へ流れ込んでいます。
問題は、認識していない情報が、潜在意識を作りあげていて、私達の人生をそちらに誘導している事です。
だから、人生というのは思い通りにいかないと言われるわけです。
では、どうしたらよいのか?
認識できない敵をどうやって防ぐのか?
こればっかりは、認識出来ない以上100%防ぐのは、最初から土台無理です。
しかし、極力防ぐという事は、さほど難しい事ではありません。
危険地帯には最初から近づかなければ良いだけだという事です。
危険地帯に居て、危険から逃れるのは不可能です。
安全地帯にいれば、危険をゼロには出来ませんが、およその、問題は起きなくなります。
しかし、ここで発想を逆転させる事も可能です。
認識不能の大半の情報が、勝手に潜在意識に流れ込んで、書き込まれていくならば、書き換え事態は難しくないとも言えるわけです。
自分の望む未来を体現している空間へと、自分の身を置くのです。
そうすれば、認識する必要すらありません。
後は、時間の問題で勝手に潜在意識に取り込まれていきます。
本来、潜在意識にシールドは存在していないので、書き換えは簡単なはずです。
しかし、それでも一般的には難しいと言われるゆえんは、それだけ人は、日常と違う事をするのに拒絶反応を示すという訳なのです。
当然、その感情事態が、潜在意識の思惑にハマっているという事なのですが。
実際に、不幸のどん底に落ち込んでいて、助けて欲しいという人がいます。
しかし、実際に助けようとすると、全力で拒絶反応を示す人というのは、珍しくありません。
珍しくないどころか、その方が普通だと言えるかもしれません。
そして、その拒絶反応の強烈さは、不幸度合いが強い人ほど顕著です。
なんとなく、雰囲気は分かっていただけると思います。
不幸な人ほど、幸せになりたくないのです。
大して不幸でない人は、幸せになれるよと言えば、飛びついてきます。
しかし、ど不幸な人は、幸せになれるよと言えば、攻撃してくる事すらあります。
それは、潜在意識が『ど不幸』に染まっているので、
不幸に向うのに『快楽』を感じてしまっているのです。
幸福に向うのに極端な『苦痛』を感じてしまっているのです。
健康な人は、大概のところ、無理して健康になっていません。
最初から、健康的な食生活が好きなのです。
不健康な人は、不健康な食生活が好きでそうしているのです。
ドクターストップが掛かっている、アル中に、酒を飲むのやめろよ!!
おまえ、そのままじゃ、本当に死ぬぞ!!
と言ってあげたところで、『ブチ切れられたり、攻撃される』のがオチなのです。
でも、次の日は体調不良で、うんうん唸っていて、今度こそやめるぞ!!と言っていたりするのです。
いずれにしろ、言いたいことは、
どんな『救世主』が現われても、
どんな『名医』が居ても、
病院に足を運ぶのは自分だという事です。
まずは、自分の潜在意識に勝つのは、自分だという事です。
潜在意識の支配に対して、ちょっとだけでいいから、抵抗を示すのです。
『救世主』は、その後に『救世主』に成れるのです。