まず、良く理解するべき事があります。
『引き寄せの法則(潜在意識の理論)』と、『宇宙の法則』は、ちょっとと言うか、かなりズレています。
宇宙という、私達の生きている舞台は、本質として何処まで行っても『陰陽』です。
言い方を変えると『二元論』という事です。
全ての現象に、『良い面』と『悪い面』が両立します。
これは、正に『東西南北』と同じ事です。
この地球上で、東へ行こうと西へ行こうと、『東西南北』はそこにあります。
ついてくるのではありません。
そこにあるのです。
つまり、どこまで言っても『陰陽』なのです。
そして、陰陽は片方が膨らみすぎると反転するという特徴を持っています。
愛されるのは幸せだが、愛されすぎるとウザクなるのです。
子供に親の愛は不可欠ですが、過干渉は、道を踏み外す要因の一つになります。
そういう意味では『嫌な事を全部排出する』というのは、愚策であるとしか言いようがありません。
そんな事を本当に決行すれば、自分の好きな事を失う事になります。
敵がいるから夫婦円満なのです。
夫婦しかいなければ、必ずパートナーが敵に変貌し始めます。
学園物のドラマで、不良の結束力が強いのは、周囲が敵だらけだからです。
ドラマに限らず現実でもそうです。
『陽の価値というのは、陰の加減によって決まるのです』
同じように
『陰の価値というのも、陽の加減によって決まるのです』
映画やドラマを考えて下さい。
恋愛物であれば、必ず2人の間にあり得ない様な問題が起きます。
くっつきそうになったと思ったら、些細な事から、関係が壊れて、そしてまた戻ってを繰り返します。
2人の間に問題がおきない様な、恋愛映画を観たいですか?
それは、新婚カップルに、延々と自慢話を聞かされているのと一緒です。
普通、面白くないわけです。
面白くないどころか、嫌悪感を抱くのが普通の人間です。
ちなみにここで言っているのは『他人の不幸は密の味』とか言う、悪趣味を言っている訳ではありません。
自慢話でさえも、やりようによっては面白く出来るんですよ!!と言いたい訳です。
その為には『陰の要素』が大事なんですよ。
という事を言っているのです。
ハッピーエンドの場合の恋愛映画は、単純にラストは『自慢話』で終わるわけです。
にも関わらず、感動するのはどうしてか?
それは、途中2人に大量の不幸が襲いかかってくるからです。
これが、陽の価値は陰の加減によって決まるという事のです。
そして、『自慢話』しかしないと言うのが、物語から、不幸を全排出してしまった場合の話です。
価値がゼロどころか、マイナスに成り差がる訳です。
これが宇宙の法則です。
対して、引き寄せの法則系の潜在意識の理論は『二元論』ではなく、確実に『一元論』に近い事を説いています。
先程の例で言ったら、『自慢話』しかしないという事です。
では、間違っているのか?
というと、必ずしもそうとは言えないところが、めんどくさい所です。
まず、二元論の話しは、宇宙の本質なので、逃れる事は不可能です。
では、一元論は何なのか?
これは、『マインドの本質』です。
試しに旦那に部屋を掃除させてみました。
四角い部屋を丸く掃いてしまったおかげで隅っこは埃だらけです。
旦那は綺麗になったと思い込んでいます。
つまり、隅っこは見えていないのです。
イタイ女友達とカフェでランチをしていました。
『あの店員さん、絶対アタシに気があるわよ』
そう?
『そうよ、だってアタシに向って微笑んでいたもの』
あぁ、そう……。
一元論の世界は、言ってみれば『催眠』の世界だと思って下さい。
現実はどうでもいいのです。
そう、見えてしまうのです。
激辛ソースを、甘い甘いと飲めてしまうのです。
フツメンの彼氏が、タッキーよりもイケメンに見えてしまう訳です。
しかし、勘違いも極まれば時間と共に、現実空間である陰陽(宇宙の本質)の世界にも徐々に影響を与えていきます。
強引な営業をされて、ついつい流されて契約してしまったなんていうのは、典型例です。
それが、一元論の理論です。
しかし、世の中の本当のリアルは、二元論だという事を忘れてはいけません。
一元論は、現実に逆らっているのですが、貫けば結果を出してしまうというのも世の真理なのです。
それが、先程言った例。
営業の基本は、押し売りではないはずです。
でも、それも貫き通してしまえば、結果が出てしまいます。
そういう事です。
しかし、難易度という意味で楽なのはどっちか?
これが重要です。
それは、本質に近い方から、影響を与えた方が、楽に決まっています。
相手がいらないものでも、強引に売りつけようと実行すれば、現実問題として、売れてしまう事があります。
でも、それよりも、相手が欲しいから売ってくれと言う物を探してきて渡す方が簡単なはずですよね。
どっちをやっても、売る事はできます。
『宇宙の法則(二元論)』か『引き寄せの法則(一元論)』どっちのエネルギーを使うのかは、好みに寄りますが、前者の方が圧倒的に高次元で有る事は、言うまでもありません。