よく言われる事に、私達のマインドは、ただの『受信機』に過ぎないというものがあります。
顕在意識にも、その傾向がありますが、潜在意識に限ってはモロです。
正にビリヤードの球の様に、その『相互作用』の中で自分の役割が決まっていくだけなのです。
よく、『俺が、こうなったのは環境のせいだッ!!』って嘆いている人に向って、『環境のせいにするなッ!!』というやりとりがあったりします。
残念ですが、その通りです。
君がそうなったのは、環境のせいで間違いありません。
全ては、環境のせいなのです。
逆に言うと、それ以外の要因はありません。
それは、あなたの意思その物が、環境からの刺激によって生まれているからです。
あくまで原因は『外』にあって、結果が『内』に生まれるのです。
これを賦に落とさないと、引き寄せは難航します。
引き寄せでは、まず内側を書き換えようとする訳です。
つまり、潜在意識を書き換えるという所から始まるわけですが、
潜在意識というのは、『外側を写している鏡』なんです。
鏡に映った私と私は、違うんですが、同じ存在にしか見えない訳です。
鏡の私にいくら化粧をしても、私に化粧はできません。
私に化粧をすれば、鏡の私は化粧をします。
マインドは環境の鏡なのです。
そして
映った真実が悪霊かの如く、自分を侵食していき、オリジナルに取って代わろうと策を講じてくるのです。
ある時、鏡の中の自分に、自分が乗っ取られている訳です。
でも、それは実体のある存在ではありません。
実体があるかの様に振る舞っているだけです。
自分の身体を取り返す為に必要な事は、『鏡に映る景色を変える事』です。
その瞬間に悪霊は、あなたの中から煙の様に消え去る事になります。
そもそも、悪霊なんかいなかった訳です。
全ては鏡に映った幻想だったのです。
手品なのです。
だけど、手品というのは、手品と言われなければ、魔法だと信じてしまう物なのです。
人間はそういう存在です。
あなたに出来る事は二つです。
一つ目の道は、『鏡を割る』
これが、できれば、あなたは全ての影響・支配・悪霊から解放され、真の自由へと至る事が出来ます。
一般にまともな宗教が目指す境地とは『鏡を割る事』です。
しかし、聖人への道なので、常人の歩ける道ではありません。
常人のあなたは、二つ目の道。
『鏡に映る景色を変える』
これは、大変な事は何もありません。
ただ、ほんの少しの『勇気』があれば良いのです。
『俺が、こうなったのは環境のせいだッ!!』
そう、その通り。
よく分かっているじゃないか。
では、今、お前の鏡には何が映っているのかね?
『日常が、俺の日常が映っています……』
つまり、お前は『日常』なんだ。
お前自身が『日常』なんだ。
今日から、お前の事を『日常くん』と呼ぶことにしよう。
で、日常くんは、どうしたいんだね?
『人生を変えたいんです』
それは、大ごとだね。
つまり君は『日常くん』から『非日常くん』になりたい訳だ。
『はい、そうです。どうしたらいいのですか?教えて下さい』
はて、困ったな。
君に教えられる事は何も無いよ。
『どうしてですか?』
君は、もう答えを知っている。
答えを知っている人間に、答えは教えられない。
君は、どうしてこうなったんだい?
『だから、環境のせいで、俺はこんな人生に……』
では、環境が違えば、違った人生になっていると?
『だから、そうだって言っているじゃないですか』
では、ここに『赤いドア』と『青いドア』がある。
青いドアへ入れば、君は【君の部屋】で目覚めて、いつも通りに、めざまし時計を叩いて、朝食も取らずに、車へ飛び乗り、走り出す。
会社について、いつもの日常が回り出す。
赤いドアへと入れば、君は【君の部屋】で目覚めていつも通りに、目覚まし時計を叩いて、朝食も取らずに、車へ飛び乗り、走り出す。
いつもの車道。
T字路が見えてきた。
左は会社。
俺はすごく迷ったが、勇気を出して、ハンドルを右に切った。